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木からおがくずが出ているのはなぜ?その正体は?

(R6.7.22配信)

まちを歩いていると、道路や公園など、いろいろなところで木が植えられているのを見ることができるでしょう。

そんな木ですが、よ~く見てみると木から何か木くずのようなものが出ていることがあります。

この記事では木から出ている木くずのようなものについてしょうかいします!

 

木くずの正体は・・・

虫のフンと木くずがじった「フラス」!

木から出ている木くずは「フラス」といって、虫のフンと木くずが混じったものなんです!

フラスは木の(みき)(えだ)から出て、枝分かれしているところや地面にたまります。

フラスは木の中に入りこんだ虫が木を食べることによって作られます。

フラスは木の種類(しゅるい)や木の中にいる虫によって、色や大きさがちがいます。

同じ虫でも小さいものと大きいものではフラスのサイズにもちがいがあるようです。

写真は木の根元にこんもり()もったフラスですが、これよりも多く積もることもあるようです。

 

フラスが出ているとどうなる?

木からフラスが出ているということは、木の中に虫が入りこんでいるということです。

木の中に虫がいるということは、その木は中からどんどん食べられてしまいます。

そうすると、最悪(さいあく)の場合、その木は()れてしまうのです。

なので、大事に育てている木からフラスが出ていたら大変(たいへん)です!

 

フラスから分かること

フラスは虫のフンと木くずが混じったものですが、このフラスを見ることで、いろいろなことが分かってきます。

 

虫の種類(しゅるい)が分かる

フラスのとくちょうを見ると、木の中にどんな虫がいるかがだいたいわかります。

たとえば、クビアカツヤカミキリというカミキリムシのフラスは木から大量(たいりょう)に出てきて、(かた)まります。

クビアカツヤカミキリのフラス

その形はうどんのようだとか、かりんとうのようだといわれます。

また、フラスを虫メガネなどで大きくして見ると、アイスクリームをスプーンですくったようなかたちの木くずが見られます。

色は明るいオレンジ色だったり茶色かったりします。

クビアカのフラスを大きくしたもの

 

同じカミキリムシでも、ゴマダラカミキリのフラスはそのままではクビアカツヤカミキリのフラスに()ていますが、大きくして見ると糸をちぎった先のような形をしています。

 

ガのなかまであるコスカシバのフラスは量が少なく、ぽろぽろとした黒いかたまりになります。

 

このように虫によってフラスの形や色がちがうので、フラスを見るとどんな虫が木の中にいるのかが分かるのです。

  • クビアカツヤカミキリ

  • ゴマダラカミキリ

  • コスカシバ

 

木の状態(じょうたい)が分かる

フラスが出ていることで、木の中に虫がいて、今まさに木の中が食べられているということが分かります。

また、フラスの大きさや長さで、同じ虫でも、今どれくらいの大きさなのかがある程度(ていど)わかります。

なので、もし、木を守るためになにかするとなったときにどんなことをすればいいのかの参考(さんこう)にできます。

 

虫がどこにいるか分かる

フラスは多くの場合は虫が木の中に入るためにあけた(あな)から出されます。

つまり、フラスが出ている穴をたどった先には虫がいるのです。

もし木の中から虫を出したい場合はどこに虫がいるかの参考にできます。

 

フラスの見つけ方

木の中に虫がいて、木が食べられていることが分かるフラスですが、どうやって(さが)せばいいのでしょうか?

その方法(ほうほう)はとってもかんたん!

木の根元や木が(えだ)分かれしているところを見ることです。

フラスは虫が木の中に入るためにあけた(あな)から出され、そのまま地面や枝分かれしたところに落ちてたまります。

なので、フラスが出ていれば、木の根元などにたまっているので、そこを見ると、フラスがあるかどうかが分かります。

また、フラスが出ているところを上にたどっていくとフラスが出てくる穴が見つかる場合があります。

※雨がふった後などは流れてしまって見つかりにくい場合があります。

木とネットの間に積もったフラス

 

さいごに

虫たちは生きるために木を食べてフラスを出しています。

その木が本当に大切な木で守りたいという場合はフラスを見つけたら、守るためにネットをまいたりする必要(ひつよう)があります。

ですが、そこでくらす生き物を守るためにも、なんでもかんでも対策(たいさく)をする必要はありません。

ただ、どうしても対策をしていく必要がある生き物もいます。

それが、「クビアカツヤカミキリ」です。この虫は外国からきた虫で、サクラやウメ・モモなどの木を食べてしまいます。

もともと日本にいるサクラなどの木を守るためにもクビアカツヤカミキリ対策は必要です。

クビアカツヤカミキリについてはこちらの記事でもしょうかいしているのでぜひ読んでみてくださいね!

 

キャンペーン情報(じょうほう)

堺市では令和6年8月31日まで、自由研究おうえんイベントを行っています。

見つけたクビアカツヤカミキリの写真を「いきもの発見報告」いただくと、プレゼントがあたる(ちゅう)せんに参加(さんか)できるほか、自由研究の成果(せいか)を写真にしてメールで送付(そうふ)すると、クビアカツヤカミキリの標本(ひょうほん)セットなどがもらえます!

くわしくはこちら確認(かくにん)してくださいね!

 

作成:カワラバトのポッポ


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