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堺で見られる?光るホタル、光らないホタル

(R6.3.15配信)

夜に光る虫といえばホタルです。

今も昔も、たくさんの人に(あい)されていて、じめじめとした梅雨(つゆ)の時期の夜をやわらかな光で和ませてくれます。

実は夜に光っているホタルはほんの一部で、そのほかにもさまざまな種類(しゅるい)がいるんです。

今回はそんなホタルをしょうかいします。

 

堺でホタルは見れるのか

多くの人が想像(そうぞう)する、夜にたくさんぴかぴかと光るホタルの多くはゲンジボタルとヘイケボタルです。

しかし、はじめにふれたように、ホタルは本当にたくさんの種類(しゅるい)がいて、世界では(やく)2,800種類ほど、日本では約50種類が知られています。

そのうち堺では6種類が確認(かくにん)されているんです。

次はその中でもよく見られるホタルをしょうかいします。

 

堺でよく見られるホタル

ゲンジボタル

ゲンジボタルの写真

大きさ

10~16mm

見られる場所

林のふちを流れる細い川の近く

とくちょう

  • (もっと)もメジャーなホタルの1種。
  • 夜行性(やこうせい)。(夜によく動く)
  • 赤い(むね)に黒い十字架(じゅうじか)のようなもようが入る

堺で()んでいる時期

5月~6月

 

 

ヘイケボタル

ヘイケボタルの写真

大きさ

7~10mm

見られる場所

田んぼの近く、あぜなどの草の上

とくちょう

  • 最もメジャーなホタルの1種。
  • 夜行性。
  • ゲンジボタルよりも小さく、赤い(むね)に太い黒いすじが入る

堺で飛んでいる時期

6月~7月

 

クロマドボタル

クロマドボタルの写真

大きさ

10~15mm

見られる場所

田んぼの近くの雑木林(ぞうきばやし)や小さなけい流沿()いの林

とくちょう

  • 成虫(せいちゅう)はあまり光らず昼行性(ちゅうこうせい)。(昼によく動く)
  • 幼虫(ようちゅう)は4月~11月まで夜の林などで光る。
  • (むね)は黒色で、オスにはとう明の(まど)がある

堺で飛んでいる時期

6月~7月

 

その他の確認(かくにん)されたことのあるホタル

  • オオオバボタルの写真

    オオオバボタル

  • オバボタルの写真

    オバボタル

  • ヒメボタルの写真

    ヒメボタル

 

【見分けるポイント】

胸の部分のもようのちがいを見てみよう!

 

ホタルのふしぎ

 

ホタルのオスメスの見分け方

 

ホタルのオスメスの見分けで一番簡単(かんたん)なのはおしりにある「発光器(はっこうき)」という器官(きかん)をみることです。

発光器はホタルがぴかぴかと光らせる部分です。

ホタルを(うら)返して見てみると、オスには発光器が2つ、メスは1つあります。

ホタルを裏返した写真
おなかをうら返した様子。写真はオスで、2個の発光器が光っています。

 

また、()んで光っているのはオスで、メスは草むらなどにとまり、オスを待っています。

 

ホタルには(どく)がある?

ホタルは(むね)の部分が赤い種類(しゅるい)が多いです。

赤は自然(しぜん)の中では目立ちやすく、ホタルを食べる生き物たちに見つけられやすいはずです。

なぜ、目立つ色をしているのでしょうか。

これは虫を食べる鳥などの生き物に対して、自分たちに毒があったり、おいしくなかったりすることを(つた)えているのです。

このような色を警告(けいこく)色といいます。

ホタルは鳥などに食べられないように、わざと目立つ色をしているんです。

実際(じっさい)に、ホタルには弱いですが、毒があるようです。

また、ホタルの幼虫(ようちゅう)やさなぎが光るのも警告色と同じ理由だといわれています。

 

日本のホタルは世界で見るとめずらしい?

日本で一番有名なホタルのゲンジボタル・ヘイケボタルは幼虫の間は水の中で生活しています。

実は幼虫時代を水中で()ごすホタルは世界(てき)にはめずらしく、東アジアにしかいないといわれています。

日本ではこのゲンジボタル・ヘイケボタルと沖縄(おきなわ)県の久米(くめ)島で生息しているクメジマボタルの3種といわれていました。

しかし、近年ではそれにスジグロボタル、シコクスジグロボタルを(くわ)えた5種が水生ホタルとされており、それ以外(いがい)のホタルは陸上(りくじょう)で生活しています。

マドボタルのなかまの写真
マドボタルのなかまの幼虫。幼虫は光りますが、成虫は光りません。

光らないホタルもいる?

そうなんです。

ホタルといえば成虫(せいちゅう)が夜に光っているイメージがあるのではないでしょうか?

ですが、実は、幼虫の時しか光らないものや、光っても光が弱い種類のほうが多いのです。

成虫のときに光が強いホタルは夜に活動し、光を見てメスを(さが)します。

堺で確認されているホタルで成虫でも強く光るのはゲンジボタル、ヘイケボタル、ヒメボタルです。

クロマドボタル、オバボタル、オオオバボタルは幼虫の時は光りますが、成虫になるとほとんど光らず、お昼に活動します。

お昼に活動するホタルはフェロモンをかいでメスを探します。

そのためしょっ角が発達しています。

また、光り方もちがい、()れると光り方で見分けることもできます。

ホタルが飛び交う写真
ホタルが飛び回る様子

 

【光り方のちがい】

ゲンジボタルは(やく)2秒に1回、ぼんやりと残るように大きくふわふわと光ります。

ヘイケボタルは約1秒に1回弱く不規則(ふきそく)に光ります。

ヒメボタルは約0.5秒に1回ちかちかと点めつし、強く光ります。

また、オスとメスでも光り方は(こと)なります。

 

夜に観察(かんさつ)するときのポイント

 

大人の人といっしょに行こう

ゲンジボタルは20時~21時が光るピークです。

暗いので(かなら)ず大人の人といっしょに行きましょう。

 

(しず)かに観察(かんさつ)しよう

ホタルは大きい音が苦手です。

ホタルを見つけても静かに観察しましょう。

 

明かりは最小限(さいしょうげん)にしよう

ホタルは明るいところが苦手です。

かいちゅう電灯(でんとう)であたりを()らして回らないようにしましょう。

 

持って帰らない

ホタルは自然(しぜん)の中で命をつないでいます。

つかまえて持って帰らないようにしましょう。

 

作成:みのから出たくないみのむし


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